ソ連映画 「キノ・プラウダ」「キノ・グラース」 ジガ・ヴェルトフの映画製作

 ニュース映画の「キノ・プラウダ」シリーズを監督しており、ニュース映画にこそ価値があると考えたジガ・ヴェルトフは、1924年1月のレーニン死去の後、レーニンの柩の前の人々の表情などを効果的に撮影した「キノ・プラウダ」を製作している。またヴェルトフはドキュメンタリー映画「キノ・グラース(映画眼)」(1924)も製作している。

 ヴェルトフは、D・W・グリフィスが「東への道」(1920)で描き出したように、違う場所、違う時間の映像をモンタージュして1つの場所、1つの時間を作り出した。さらに、存在しない理想的な人物をモンタージュで作れる(別人の目・鼻・口・手・足をつなげる)とも考えた。また、字幕をモンタージュの要素として利用し、移動撮影にも価値を置いたという。