映画評「オー、ティーチャー」

※ネタバレが含まれている場合があります

[製作国]アメリカ  [原題]OH TEACHER  [製作]ロバート・ウィンクラー・プロダクションズ  [配給]ユニヴァーサル・ピクチャーズ

[監督]ウォルト・ディズニー  [製作]チャールズ・ミンツ

 ウォルト・ディズニーがミッキー・マウスの前に登場させたウサギのオズワルドが主役の短編アニメーション。オズワルドは人気を得るが、権利が自分にはないことを知ったディズニーは、仲間と共にミッキー・マウスを世に送り出すことになる。

 オズワルドはガールフレンドと一緒に自転車で通学中。そこにライバルのピートが現れて、邪魔をする。

 ディズニーに限らず、当時のアニメーション映画はサイレント・コメディからギャグを得て、アニメならではのシュールさを増していたらしい。この作品では、さらに一歩進めて、画面に現れたガールフレンドが叫んだ「HELP」の文字にまたがり、馬のように走らせて救出に向かうといった、実写のサイレント・コメディでは見たことがないギャグを見せてくれる。ちなみにこのギャグは、同時期に作られたアニメーションの「フィリックス」シリーズの影響を受けているとも言われる。

 内容的には、ハロルド・ロイドを思わせる明朗さを感じさせる作品だ。最後は、いじめっ子をやっつけて、ガールフレンドを取り戻すという、アメリカ映画の王道とも言える展開である。