映画評「アリス・イン・ザ・ウーリー・ウエスト」

※ネタバレが含まれている場合があります

[製作国]アメリカ　[原題]ALICE IN THE WOOLY WEST　　[製作]ウォルト・ディズニー・プロダクションズ　　[配給]マーガレット・Ｊ・ウィンクラー

[監督・製作]ウォルト・ディズニー　　[製作]Ｍ・Ｊ・ウィンクラー　　[撮影・作画]ルドルフ・アイジング　　[作画]ローリン・ハミルトン、アブ・アイワークス、ヒュー・ハーマン

[出演]マージー・ゲイ

　西部にやって来たアリスが、荒くれ者に襲われるが、猫（？）のジュリアスに助けられる。

　まだミッキー･マウスを生み出す前に、ウォルト･ディズニーが監督したアニメーション映画だ。アニメの世界の中に、実写で撮影されたアリスという少女を組み込んだ「アリス」シリーズの１つである。

　ステレオ･タイプに描かれる西部の世界で、アニメならではのギャグが盛り込まれた楽しい作品だ。個人的なお気に入りは、荒くれ者たちの撃った弾丸で馬車の車輪がすべて取れてしまうと、馬車に足が生えて走り出し、しまいには馬を追い越してしまうというギャグだ。

　この頃は映画がサイレントだったため、視覚的なギャグが多い点が特徴だろう。アニメならではの非現実的なギャグは、音がないことによってさらに研ぎ澄まされているように感じられる。