2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 日本における初期映画興行

日本における初期の映画興行は、主に巡回上映だった。各地の祭礼などで奇術・水芸・因果ものの見世物と同じようにテント張りで興行が行われた。新居商会からヴァイタスコープを購入した駒田好洋や、シネマトグラフの東京興行の際に取り仕切った横田永之助が…

 日本における初期映画製作(2)

駒田好洋は小西写真店からカメラを購入し、新演劇むつみ一座の俳優を使って、稲妻強盗の逮捕の様子を描いた作品の撮影を柴田に依頼する。これは、日本の俳優を使った劇映画の第一作とされる。 さらに柴田は、九代目市川団十郎・五代目尾上菊五郎の「紅葉狩」…

 日本における初期映画製作(1)

日本における映画製作は、1897年(明治30年)秋までに小西写真店(後にコニカとなる)にカメラが輸入されるところから始まる。輸入されたカメラを使って、日本人による最初の映画撮影が行われる。撮影を行ったのは、小西写真店の当時20歳の青年・浅…

 リュミエール社が撮影した日本(3)

また、フランス人のイデオロギーに合わせるための演出も行われていたようだ。「家族の食事」と題された作品(実際はお茶を飲んでいるシーン)では、当時の日本の風習ではありえない男女同席でお茶を飲む光景が撮影されている。これは、西欧の家族の概念に合…