リュミエール社作品集(1)

「ラ・シオタ駅に到着する列車」(1897年1月以前)

 リュミエール家の女性たちが出演。演出されている。
 撮影の日付から見て、グラン・カフェの初上映の際に観客が飛びのいたという伝説の作品はこれではない可能性も?


「蛇踊り」(1897年12月以前)

 舞台の上で蛇踊り(どこが蛇かはよくわからん)を踊る女性を撮影。フィルムに彩色されており、衣装の色が変わっていくのが喜ばれた。


「カード遊び」(1896年2月以前)

 トランプをしている3人と、召使いが登場。左がアントワーヌ・リュミエール、正面がリュミエール兄弟の義理の父、右が当時奇術師で後にシネマトグラフのイギリスの代理人となるトレウェー。召使の身振りが大げさで、演出しているのではないかと思われる。


「バクーの油井 近影」

 燃え上がる炎と、立ち上る煙に迫力がある。逆に迫力がありすぎて、ミニチュア撮影なのではないかと思ってしまった。恐らく、油田の設備が大きすぎてスケールを把握し切れなかったからだろう。


「日本の俳優 かつらの演出」(1897年)
 塚田嘉信によると中村雁次郎によって演じられた「石橋」の1場面。
 字幕では、「獅子舞」とされ、頭を振り、髪を振り乱すことで悪霊を祓っているとされている。
 また、周りでのたうち回る演技(様式化されている)をしているのが悪霊とされている。
 本当かどうかは不明。