リュミエール社作品集(39)

「黒人の水浴」(1896)

 フランスの順化園。黒人たちが水に飛び込む様子を撮影。
 太陽光が強すぎるためか、全体的に明るすぎて見づらい。
 ナレーションによると順化園とは、外国からきた植物や動物を育成する場所。外国人を人々に見せる博覧会も開かれた。そう言われてみると、黒人たちを眺めるフランス人と思われる人々もいる。


「コルドリエ広場」

 リヨンの中心街の様子を撮影。
 この作品も全体的に明るすぎて見づらい。


「ローマ:リペッタ橋」

 橋を行き交う人々の様子を撮影。
 ナレーションで語られていたが、橋を撮影した作品は多い。人が行き交う場所だからであり、当時の人々を記録するのに適した場所だったからなのだろう。


「マラーの死」

 マラーが暗殺された様子を再現した舞台を撮影。
 工夫にも、迫力にも、あまりに欠けている。ナレーションによると、別の作品と同じセットで急遽撮影したものだという。


「パリ:凱旋門」(1896)

 遠くに凱旋門が見え、そこに向かう大通りの馬車や通行人の様子を撮影。
 凱旋門を真正面に据えた構図がよい。凱旋門に向かってまっすぐに伸びる太い道路とそこを行き交う馬車や着飾った人々が当時の様子の一端を見せてくれる。