エジソン社の作品 1907年(4)

「COLLEGE CHUMS」

 恋人に別の女性と歩いているところを見られてしまった男が、母親と歩いていたと嘘をつく。それを聞いた恋人は両親と共に家にやって来ることになり、男は友人に女装して母親の役を演じてもらう。

 元々は舞台劇を映画化したもので、1つの部屋で繰り広げられる後半3分の2のシーンでは、上映の際に役者によってセリフがしゃべられたりもしたという(日本で言う「声色弁士」)。

 女装した友人を、恋人の父親が気に入って一悶着があったりと、元々の舞台劇のおもしろさは残っているように思える。

 この映画を最も特徴付けているのは、電話のシーンだろう。画面の右上と左上に丸く囲った男女の姿を映し出し、その間をアニメーションで動かされた字幕のセリフが飛び交う。途中で、男性がしゃべっているのをさえぎって女性がしゃべるところでは、両側から字幕が飛び出し、途中でぶつかって男性側の字幕が下に落ちてしまうという工夫までされている。

 エドウィン・S・ポーターとサーリー・ドーリー監督作



(DVD紹介)

Edison: Invention of the Movies [DVD] [Import]

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映画初期のエジソン社製作の映画を大量に見ることができる4枚組DVD−BOX。各作品についての解説(英語)もあり、かなり親切な作りになっている。

注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。