Ｄ・Ｗ・グリフィスの作品 １９１１年（１０）

「A COUNTRY CUPID」

　Ｄ・Ｗ・グリフィス監督作品。バイオグラフ社製作。ブランチェ・スウィート主演。

　とある田舎の学校の先生であるエディスには恋人がいるが、知的障害のある男性にも恋されている。エディスが恋人と仲良くしていることを知った知的障害の男は、拳銃を持ってエディスを脅す。そこに、エディスの恋人がやってきて助けられる。

　グリフィスが好んで使った「ラスト・ミニッツ・レスキュー（最後の救出劇）」のバリエーションである。グリフィスは地方を舞台にした作品も多く監督しており、この作品もその１本だ。

　知的障害の男性を登場させたグリフィスの意図はよく分からない。地方と同じように無垢の象徴である知的障害者を、危機を引き起こす存在とすることで、地方の無垢性の裏側を描こうとしたのだろうか。

（ＤＶＤ紹介）

「NICKELODIA 1」

　ニッケル・オデオン期の作品を集めたＤＶＤとされているが、収録されている作品の年代（１９１１〜１９１５）は正確にはニッケル・オデオンがかなり衰退して、消滅した時期だ。という細かい点は無関係に、あまりメジャーではないサイレント期のＤ・Ｗ・グリフィスやトマス・Ｈ・インス、「ブロンコ・ビリー」の作品が見られるありがたいＤＶＤである。

　アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。

http://dvd.or.tv/
　
注意！・・・「リージョン１」のＤＶＤです。「リージョン１」対応のプレイヤーが必要です。