アメリカ エッサネイ社の作品 1912年

「FROM THE SUBMERGED」

 浮浪者となり、自殺を考えるが通りすがりの女性に思いとどまるように説得されたチャーリーは、新聞で金持ちの父が自分を探していることを知る。金持ちになったチャーリーだが、浮浪者たちを馬鹿にする周りの人々に失望し、かつて自殺を思いとどまらせてくれた女性を探す。

 この作品を製作したエッサネイ社はシカゴに本拠を持つ会社であり、当時のシカゴでは浮浪者が多く存在していたという。この作品がそのことをどの程度意識したのかは分からないが、現実を反映した作品であると言えるだろう。

 金持ちたちがスラム街を見学に行くというシークエンスがあるが、これも当時金持ちたちの好奇心を満たすために行われていたものだという。