トマス・H・インスとミューチュアル社

 独立系の一翼を担っていたミューチュアル社で映画を製作していたトマス・H・インスの元では、後に大活躍する監督となるフランク・ボーゼージらが俳優として活躍していた。1913年には、その中にウィリアム・S・ハートが加わっている。ハートは3巻物の西部劇に出演し、トム・ミックスを凌駕する人気を得ていくことになる。

 1913年は南北戦争ゲティスバーグの戦いから50年目に当たる年だった。インスは、南北戦争を扱った「GRANDDAD」「THE DRUMMER OF THE 8TH」という作品も製作している。



(映画本紹介)

無声映画芸術への道―フランス映画の行方〈2〉1909‐1914 (世界映画全史)

無声映画芸術への道―フランス映画の行方〈2〉1909‐1914 (世界映画全史)

映画誕生前から1929年前までを12巻にわたって著述された大著。濃密さは他の追随を許さない。