日本 小林喜三郎によるキネマカラー映画の興行

 この年、日活を退社して常盤商会を設立していた小林喜三郎は、浅草キリン館でキネマカラーの興行を行っている。キネマカラーはイギリスのジョージ・アルバート・スミスが発明したもので、数本の短編が上映されている。キネマカラーは色彩を赤と緑に分類し、赤と緑のフィルターを通して撮影し、映写時にも赤と緑のフィルターを使って色を再現するというものだった。色が滲み、眼が疲れやすかったが、珍しさから人気を呼んだ。



(映画本紹介)

日本映画発達史 (1) 活動写真時代 (中公文庫)

日本映画発達史 (1) 活動写真時代 (中公文庫)

日本の映画の歴史を追った大著。日本映画史の一通りの流れを知るにはうってつけ。