その他のアメリカ映画−1914年

 エジソン社は衰退していたが、映画製作を続けていた。「ONE TOUCH OF NATURE」「THE ADVENTURE OF THE HASTY ELOPEMENT」「THE ADVENTURE OF THE WRONG SANTA CLAUS」(1914)といった映画が製作されている。

 「オズの魔法使」の原作者であるライマン・フランク・ボームがボスの会社である、オズ・フィルム・カンパニーは、「オズ」シリーズの「HIS MAJESTY THE SCARECROW OF OZ」「THE PATCHWORK GIRL OF OZ」「THE MAGIC CLOAK OF OZ」(1914)を製作している。

 エッサネイ社では、G・M・アンダーソン主演の「ブロンコ・ビリー」シリーズが人気を博しており、この年も「BRONCHO BILLY AND THE GREASER」(1914)といった作品が作られている。

 エジソン社、エッサネイ社とともにMPPCの一員であるヴァイタグラフでは、コンスタンス・タルマッジ主演の「THE EGYPTIAN MUMMY」(1914)といった作品が製作されている。

 他には、若き日のウォーレス・リードが主演の「AT DAWN」(1914)が製作されている。

 アニメーション映画の分野では、新聞漫画家ウィンザー・マッケイが手がけた約7分の作品「恐竜ガーティ」(1914)が公開されている。

 「Damaged Goods」(1914)は、性病の恐ろしさを訴えた芝居の映画化作品であり、最初の性教育映画といわれている。



(映画本紹介)

無声映画芸術への道―フランス映画の行方〈2〉1909‐1914 (世界映画全史)

無声映画芸術への道―フランス映画の行方〈2〉1909‐1914 (世界映画全史)

映画誕生前から1929年前までを12巻にわたって著述された大著。濃密さは他の追随を許さない。