スペイン映画(1914年)
1914年にはスペイン全土で900を超える映画館があったが、上映された作品の中心は外国の作品だったという。カメラやフィルムを製造する会社が1つもなかったこともあり、製作体制は脆弱だったが、映画制作の中心だったバルセロナのイスパノ・フィルムス社やフィルムス・バルセロナ社や、バルシノーグラフォ社といった映画会社が映画制作を行った。また俳優では、ホアキン・カラスコが人気と高い評価を得たという。
バルシノーグラフォ社は1914年に設立された会社で、当時としては最高のスタッフや俳優を傘下に収めていたと言われている。バルシノーグラフォ社の作品としては、フランクトゥオッソ・ヘラベルト製作「一を聞いて十を知る」(1914)、アドリアン・グアル監督の「サラメアの村長」(1914)などがある。
(映画本紹介)
- 作者: 乾英一郎
- 出版社/メーカー: 芳賀書店
- 発売日: 1992/07
- メディア: 単行本
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文字通りスペインの映画史を概観した1冊。