キーストン時代のチャップリンの作品「メーベルの忙しい一日」

 メーベルがカーレースの会場に、ホットドッグを売りにやってくる。なかなか売れないメーベルに、いろんな男たちが絡んでくる。その中にチャップリンが加わることで、ドタバタに発展する。

 チャールズ・チャップリンとメーベル・ノーマンドの共演作。タイトルにもあるように、どちらかというとメーベルの方が主役である。

 チャップリンの役柄はかなり嫌な奴で、最初はメーベルに絡む人々を注意しているが、途中からはメーベルが売っているホットドックの入っている箱を持ち出して、ドタバタが繰り広げられる。

 メーベル・ノーマンドは、この作品で蹴りを入れたり、殴ったりと獅子奮迅の活躍を見せる。その活躍ぶりは、女優でこれほどの暴力を振るう人物を思い出せないほどだ。

 チャップリンは、悪役として脇に徹している。後年ならば、芸として見せてくれそうなホットドッグを次から次に作るシーンも、普通にこなしているのが残念だ。


チャップリン・ザ・ルーツ 傑作短編集・完全デジタルリマスター DVD-BOX

チャップリン・ザ・ルーツ 傑作短編集・完全デジタルリマスター DVD-BOX

CHARLES CHAPLIN COMEDY FILMS-SPECIAL BOX- [DVD]

CHARLES CHAPLIN COMEDY FILMS-SPECIAL BOX- [DVD]