キーストン時代のチャップリンの作品「笑いガス」

 歯科医で雑用係として働くチャップリンは、美人の患者には手を出そうとし、お使いに行っては騒動を巻き起こし、最後には患者も医者も交えてのドタバタとなる。

 山高帽を取ってそのままクルクルっと腕の上で回転させて持つ芸といい、間違えたフリをして美人の患者の足を掴んで耳に当てるシーンといい、歯を抜くペンチを使って美人の鼻を掴んで自分の方を向かせてキスをするシーンといい、他の人には出来ないチャップリンならではの魔法が少しずつ片鱗を見せている。

 キャラクター的には麻酔もせずにペンチで歯を抜こうとしたりと、同情する余地がないほど悪い人物で、まだまだチャーリーのキャラクターは確立されていないことを物語っている。


チャップリン・ザ・ルーツ 傑作短編集・完全デジタルリマスター DVD-BOX

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CHARLES CHAPLIN COMEDY FILMS-SPECIAL BOX- [DVD]

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