アベル・ガンス監督「チューブ博士の狂気」

 フランス フィルム・ダール社 監督アベル・ガンス

 15分程度の短編。かけると姿がゆがんでしまう粉薬を発明したチューブ博士が、周りの人々にその粉をかけることで、ゆがんだ世界が広がっていく。

 歪曲して見えるレンズを使って製作されたコメディ。粉をかけられた人物だけではなく、画面全体が極度に湾曲してしまうために、狙ったようなおもしろさは出ていないようにも思える。

 だが、アベル・ガンスがカメラの機能を使って楽しんで製作しているのが思い浮かんできそうな、楽しい雰囲気が漂っている。