映画評「BISCOT SE TROMPE D'ETAGE」

 製作国フランス 英語題「BISCOT ON THE WRONG FLOOR」
 監督ジャック・フェデー 製作レオン・ゴーモン 出演ジョルジュ・ビスコ、Kitty Hott

 酔っ払ってアパートに帰ってきたビスコ。自室の間違えて、他の人の家に入り込んでしまう。

 チャールズ・チャップリンが得意とした酔っぱらい芸を思わせる作品だが、チャップリンが自身の芸を存分に見せつけるところ、この作品ではシチュエーションの面白さを追い求める。

 この作品に限らず、同時期のアメリカのコメディが個性豊かなキャラクターによるスラップスティックに終始しているところ、どこか上品でおだかやかなのが、この時期のフランスのコメディの特徴だ。下積み時代のフェデーのコメディだけでも、特徴が伝わってくる。