バスター・キートン出演作「給仕」
原題「THE BELL BOY」 製作国アメリカ
コミック・フィルム製作 パラマウント・ピクチャーズ配給
監督・脚本・出演ロスコー・アーバックル 出演バスター・キートン アル・セント・ジョン
ファッティとキートンはホテルで給仕として働いているが、客に迷惑をかけてばかり。1人の女性に恋をしたファッティは、キートンとアル・セント・ジョンに銀行強盗のフリをさせて、自分が2人を倒していい所を見せようとする。だが、キートンとアルが銀行へ行くと、そこには本当の銀行強盗がいる。ドタバタの末、銀行強盗を捕らえ、ファッティは女性と結ばれる。
キートンの役割はかなり大きくなっている。アーバックルも床屋に扮して、ラスプーチンのような髭づらの男を、グラント将軍、リンカーン、ドイツの皇帝へと変えていくというギャグを見せるが、これはアーバックル自身の芸によるものではない。ギャグメイカーとしてアーバックルの腕は買っても、映画役者としてはキートンの方が目立っている(このギャグはおもしろいのだが)。
キートンは存在しないガラスをパントマイムで拭いているようにみせるという芸を見せつつも、後半の銀行強盗とのドタバタのシーンでは、壁をよじ登り、窓に飛び込むという、アクロバティックな「技」を見せてくれる。キートンがキートンらしくなってきている。アル・セント・ジョンもなかなか機敏な動きを見せてはくれるが、キートンと比べると見劣りがする。
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