反ロシア革命映画とフォード・モーター

 この当時、世界的な話題を呼んでいたロシア革命に対し、アメリカ政府はハリウッドに反ボリシェヴィキ運動に参加するように求めていたという。その一環として、「国民の創生」(1915)の原作者であるトマス・ディクソンの原作で「審理中のボリシェヴィズム」(1919)という作品が製作されたという。また、映画製作を行っていた自動車メーカーのフォード・モーターも、反ボリシェヴィキの短編アニメ「UNCLE SAM AND THE BOLSHEVIKI-I.W.W.RAT」(1919)を製作している。

 当時、自動車メーカーのフォード・モーターは、週刊教育映画を製作しており、「THE REAWAKENING」(1919)といった作品を送り出している。他にも第一次大戦の戦時公債の宣伝映画「UNCLE SAM DONATES FOR LIBERTY LOANS」(1919)という作品も製作している。

映画映像史―ムーヴィング・イメージの軌跡

映画映像史―ムーヴィング・イメージの軌跡