フランス マルセル・レルビエが本領発揮

 1918年に「幻想」で監督デビューを果たしたマルセル・レルビエは、長編第一作となるゴーモン社によるメロドラマ大作「ローズ・フランス」(1919)を監督している。この作品は、この後多くの作品でコンビを組んでいくジャック・カトランを主演に監督した最初の劇映画でもある。さらに、セットの革新に努力し、リアリズム夢幻劇とも言われる「真実の謝肉祭」(1919)や、興行的成功を収めた「わが家」(1919)も監督し、このあたりから本領を発揮したといわれる。

無声映画芸術の成熟―第1次大戦後のヨーロッパ映画〈1〉1919‐1929 (世界映画全史)

無声映画芸術の成熟―第1次大戦後のヨーロッパ映画〈1〉1919‐1929 (世界映画全史)