映画評「CAPTAIN KIDD'S KIDS」

 製作国アメリ
 製作ローリン・フィルムス 配給パテ・エクスチェンジ
 監督・製作ハル・ローチ 出演ハロルド・ロイド ビーブ・ダニエルズ

 金持ちのロイドは、結婚式の前夜の乱痴気騒ぎが理由で、婚約者ビーブの母親から婚約破棄を言い渡される。ロイドはビーブを追って船に乗るが、海に落ちてしまい、女だらけの海賊船に収容される。

 女性だけの海賊船という設定が最大の見所の作品で、セックス・アピールを映画に持ち込もうとしているかのようだ。だが、正直言って設定だけで作られている作品のようにも感じられる。

 バスタブで溺れた召使いの口に蛇口をつけると、そこから水が流れ出るといった細かいギャグに見所があるものの、散発的で映画全体としては面白みに欠けるように感じられた。また、この映画のロイドは金持ちの嫌な奴であり、その点がこの映画から面白さを奪っているという指摘もあった。その通りかもしれない。