セシル・B・デミルのセックス・アピール映画 「アナトール」「禁断の果実」

 セックス・アピール映画を監督し、人気監督として定着していたセシル・B・デミルは、「アナトール」「禁断の果実」(1921)で、都会の男女の風俗を描いた作品を監督している。

 「アナトール」ではベーブ・ダニエルズが強烈な誘惑者として登場し、コメディすれすれのセックス・アピールを見せる。

 デミルはこれらの作品で、当時のアメリカの上流階級をキリスト教以前のバビロンやローマ帝国の退廃と結びつけて描いて見せた。

 ちなみに、セシルの兄のウィリアム・デミルも映画監督として活躍していた。ウィリアムは、ロイス・ウィルスン主演「悩める花」(1921)などを監督している。