アイルランド共和国の誕生と映画製作

 アイルランドでは、イギリスからの独立戦争が行われていたが、イギリスとの間で条約が締結され、1922年にアイルランド共和国が誕生した。しかし、この条約によりアイルランドの南北が分断されてしまい、内戦が勃発しており、映画界にも大きな影響を与えた。

 アイルランドの映画製作会社だったアイルランド映画社の製作者ジェームズ・マーク・サリヴァンや、アメリカから招いていた監督ジョン・マクドナーは海外へと移住した。また、民族主義が高揚し、外国文化排除のムードがアイルランドを支配した。映画検閲も行われ、カトリック的理論に合わない作品は上映禁止になることもあったという。