映画評「THE ORIGINAL MOVIE」

 製作国アメリカ ハーバート・M・ドーリー・プロダクション製作 リアルト・プロダクションズ配給
 監督・脚本トニー・サーグ 製作・脚本・撮影・編集ハーバート・M・ドーリー

 サーグとドーリーは、石器時代と現代を組み合わせた影絵のシリーズを製作していた。この作品は、エドワード・マイブリッジの走る馬の連写といった映画の先駆けとなった実験と、システムに沿って映画が作られる現在の様子を影絵で表現されている。

 最も興味深いのは、様々な圧力で自分が思っていたのと違う作品が出来上がったのを見て、製作者が激怒するラストだ。ハリウッドの映画製作システムへの批判は、この頃からすでに存在していたことが分かる。