映画評「DON'T PARK THERE」

※ネタバレが含まれている場合があります

[製作国]アメリカ [製作]ハル・ローチ・ステゥディオズ [配給]パテ・エクスチェンジ

[監督]フレッド・ギオル [製作]ハル・ローチ [脚本]テイ・ガーネット [撮影]ロバート・ドーラン [編集]トーマス・J・クライザー

[出演]ウィル・ロジャース、マリー・モスキーニ

 車に乗ってお使いに出かけることになったジュビロだが、どこにも駐車する場所がないことから、全米中を走り回る。アメリカを代表する知識人となるウィル・ロジャースが当時出演していた、ハル・ローチ製作による短編コメディの1つ。

 「誰か止めてくれ」と店に突っ込んで行ったり、オンボロになった車がついにバラバラになってしまったりと、後半のギャグはキラリと光る。ラストは、自動車を捨てて道を歩いて行くというチャールズ・チャップリン作品を思わせるものだ。それまでに自動車に縛られることによる不自由の大きさが描かれていたからこそ、ラストのロジャースの姿には自由を感じさせる。

 細かいギャグの1つ1つはそれほど面白いとは思わなかったが、駐車場所がなくて全米中を右往左往するというアイデアの勝利だ。