フランス ジャック・フェデーの映画製作 「カルメン」

 後にフランスを代表する監督の1人となるジャック・フェデーは、「カルメン」(1926)をアルバトロス社のためにスペインで撮っている。ラケル・メレー主演で、リアルティ溢れる作品だったという。ちなみに、当時のフェデーの監督の様子について、ジョルジュ・サドゥールは「世界映画全史」の中で次のように書いている。

 「望んだものが正確に得られるまでは、たとえ子供が演じていても、彼はその場面を諦めはしない。つねに丁寧であり、怒りはすぐにおさまり、他の多くの監督たちのように、耳障りな罵りをたて続けに吐くようなことはない」

無声映画芸術の成熟―第1次大戦後のヨーロッパ映画〈1〉1919‐1929 (世界映画全史)

無声映画芸術の成熟―第1次大戦後のヨーロッパ映画〈1〉1919‐1929 (世界映画全史)