イギリス アルフレッド・ヒッチコックの出世作「下宿人」
1927年のイギリス映画は23本と過去最低を記録した。そんな中、後の大監督が、出世作となる作品を発表している。アルフレッド・ヒッチコックの「下宿人」(1927)である。
ヒッチコック初のサスペンス映画「下宿人」は、切り裂きジャックを元ネタにしたマリー・ベロック・ローンズの小説の映画化である。下宿屋の2階を借りている青年の行動を怪しんだ人々が、彼が犯人ではないかと追いかけるという物語である。2階の床をガラス張りにし、歩き回る青年を下から撮るなどのユニークな映像表現、雰囲気の盛り上げ方が巧みだった。また、照明や構図にはドイツ映画の影響も見られるという。
主人公を演じているのは人気俳優のアイヴァ・ノヴェロで、観客は二枚目が殺人鬼かどうか悩み、楽しんだという。
ちなみにヒッチコックは、編集や脚本の仕事をしていたアルマと出会い、撮影後に結婚している。
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