その他の開発者たち(4)

 と、いろいろな人の名前を書いてきたが、名前自体は大して重要ではない。だが、これから紹介するエジソンリュミエール兄弟の他にも、多くの人々が映像の機械について開発を行っていたということ、そして、その一部はかなりいいところまでいっていたということは知っておく必要があるだろう。後に名前が残っている発明家や技術者だけで、世の中は成り立っているわけではない。

 次からは、映画の興行的・娯楽的側面の前史を見ていきたい。もしも、マレーの考えていたように、映画が生物の動きの研究などの学術的な目的のみで使われる存在となっていたならば、興行的・娯楽的側面は無視してもいいのかもしれない。だが、映画は興行によって人々を楽しませる娯楽としても発展していった。
 映像以前に人々が楽しんでいたものを知る事で、当時の人々が、ひいては今の人々が何を求めて映画を見に行っているのかを知ることができるかもしれない。