リュミエール社作品集(6)

「通りのダンサー」

 ロンドン。アイルランド人の少女たちが踊っている様子を撮影。
 雨上がりらしい光ったコンクリートが幻想的ですらある。
 撮影の対象とカメラの間を紳士や馬車が通るところに、演出とその限界が感じられる。


「雪上の滑走」

 軍隊の訓練の様子を斜め上から見下ろす形で撮影。
 距離があるため、スキーで滑っているのか、尻で滑っているかよくわからない。


「探し出せない葉巻き」

 3人のピエロによる出し物を撮影。1人のピエロが吸っている葉巻が見つからないというコント。


「女学生の行進」(1896)

 メキシコ。修道院。太鼓の音に合わせて女学生たちが行進する様子を撮影。元々が振りつけ(演出)されたものだから、撮影は容易だったことだろう。


シャモニー:難路」
 
 山道の歩く人々の姿を撮影。
 かなりの難路で、岸壁沿いに手すりのロープがあり、それを伝って歩いている。
 こんな難路でも女性は、きちんと正装して帽子まで被っているのが滑稽だ。今なら、コメディの題材だろう。