リュミエール社作品集(7)

「ショロンにおける竜騎兵の行進」

 サイゴン。竜騎兵とは、祭りなどで見かける巨大な竜のこと。現地の人が道路を竜を動かしながら歩いていく。
 ここでも西洋人の姿が見える。ベトナムの映像は、植民地支配の一端を見せてくれて、興味深い。


「雪合戦」(1897年)
 リヨン。道路を挟んで雪合戦をする人々の様子を撮影。
 道路の真中をやってくる自転車の人物に、みんなが雪玉をぶつけて、自転車の人物が転ぶ。多分演出だろう。


「フライパン遊び」

 パン食い競争の要領で、フライパンの裏についている金貨を舌で取る様子を撮影。
 運動会か何からしく、後ろには観衆がいる。
 ナレーションによると、フライパン遊びについては、これ以外の資料はないらしい。
 金貨が取れずに、いらついてフライパンに頭突きをする少年がおもしろい。


「チョチャリーヤ地方のダンス」

 イタリアの農民のダンス。撮影はローマのスペイン広場で行われた。
 男女がペアになって、飛びながら踊る。みんなカメラを意識している。
 ナレーションによると、高く飛ぶほど豊作なのだという。


「第24アルプス猟歩隊、拳闘訓練」
 拳闘とあるが、少林寺のような型を大勢の隊員たちが演習している様子を撮影。
 ナレーションによると、被っている独特のベレー帽は耳を覆ったり、足を暖めたりするためのものだという。
 東洋的な動きに驚いた。こういった独特の風習や、独特の服装が描かれたものはおもしろい。
 撮影する方も、元々型ができているこういったものは撮影しやすかったのではないか?
 型が終わったとたんに、隊員がみんなカメラの方を見るのもおもしろかった。