リュミエール社作品集(8)
「寺院の前で小銭を拾う安南の子供たち」
白人の女性が、鳩に餌をやるように小銭を撒き、ベトナムの子供たちが拾う光景を撮影。
ナレーションでは「植民地時代の気前よさを垣間見るようだ」と語っているが、私にはショッキングな映像だった。
ベトナムの映像は、フランスの植民地だっただけあって、植民地とは何かを考える上で、貴重な資料となるだろう。
「バッテリー・プレイスに到着する列車」
ニューヨーク。画面左手前から列車がやってきて止まり、右奥に向かって走っていく。
街中を列車が走っていることをナレーションは強調していたが、いまひとつ分かりにくい。
「進行中の捕鯨船から撮影された光景」
ボートのオールを漕ぐ水兵たちの姿を、舳先から撮影。至近距離で水兵たちの姿を見れる。
ボート自体は動いているのだが、カメラが水兵たちの姿で固定されているので、動きはあまり感じられない。むしろ、後ろの海や船がスクリーン・プロセスに見えてくるのはなぜだろうか?
至近距離での撮影は当時では珍しかったらしい。
「奴隷を毒殺しようとするネロ」
ネロが奴隷を毒殺する舞台劇を撮影したもの。当然、演出されている。
「アウグスト橋」
ドレスデン。通りを行き来する、人、馬車などを撮影。遠くには宮殿のような建物も見える。