リュミエール社作品集(15)
「ナイル川のダム」
カイロにあったエジプト最大のダムにかかる橋を行き交う人々を撮影。
ダム自体が撮影されているわけではない。
おもしろかったのが、橋の真中にトロッコ用のレールがあり、そこに西洋人が乗り、地元の人が押している様子。坐ったままで、景色が楽しめるというものなのだろう。エジプトではこの当時から、観光地としての設備をきちんと備えていたが映像でわかる。
「モン・ドール:温泉場」
温泉場の通りの風景を撮影。
神輿のような箱を人々が担いで移動している。何かと思ったら、体が冷えないように密閉した箱に入って移動していたのだという。おもしろい。
こんなことは金持ちじゃなきゃできない。今ほど気軽に旅行などできなかった時代だから、温泉に来る人は金持ちばかりだったということか。
「両陛下の前を行進する体操選手」
イタリア。子供たちが行進する様子を撮影。
国王は映っておらず、男の子達が行進する様子がひたすら映し出される。
ナレーションによると、当時体操を女子が行うことは認められていないため、男子ばかりなのらしい。
ただ、大量の男子が行進しているのを見ると、全員が今私たちが知っている「体操」をやっているとは思えない。スポーツ選手という意味なのだろうか?
「吊り橋」
ブタペスト。ドナウ川にかかる橋を往来する人や馬車の様子を撮影。
多くの人や場所が行き交う様子は活気にあふれている。