リュミエール社作品集(21)
「99歩兵連隊:ロープ訓練」
垂れ下がったたくさんのロープをよじ登る訓練の様子を撮影。
2組目の中にホイッスルの前に動き出してしまう人がいておもしろい。
「トロカデロから見た万国博覧会」(1900)
パリの様子を撮影。近くにエッフェル塔の下部分。遠くに観覧車が見える。
書割のように見えるパリの街並みが何とも言えない不思議なリアル感を感じさせる。
「最後の晩餐」
「キリストの生涯と情熱」シリーズの1作。最後の晩餐のシーンを撮影。
ナレーションによると、ジョルジュ・アトの撮影だという。
レオナルド・ダ・ヴィンチの書いた最後の晩餐と同じ構図。他社のキリストを描いた作品も、宗教画など既存のものから構図が取られていたという。
屋内のように取られているが、影からいって野外だろう。
トリック撮影が使われ、キリストが突如として画面中央に現れるのもリュミエール作品としては珍しい。
「磔刑」
「キリストの生涯と情熱」シリーズの1作。十字架を背負って歩き、その十字架に磔にされるキリストのシーンを撮影。
ナレーションによると、この作品もアトの撮影。
手に釘を打ち付ける芝居や左右に均等になされている人物の配置などは不自然だが、遠くから覗き見るようなカメラアングルは自然さを感じさせる。
「聖墓」
エルサレム。建物の入り口にたたずむ人々たちの様子を撮影