リュミエール社作品集(22)

「セヴィリヤの行列」

 セビリア。聖週間に行われる行列の様子を撮影。
 キリストの像を載せた山車を信徒たちが担いでいる。だが、カーテンのようなもので遮られ、運んでいる人々の姿は見えない。ナレーションによると、山車が数トンもあることもあり、綿密なリハーサルが行われるらしい。
 KKK団を思わせるマスクを被った人々も印象的。


「遊歩道を歩く大統領」(1901)

 ニースの遊歩道を歩く大統領たちの様子を撮影。


「ラ・シオタの造船所」(1896)

 造船所で働く人々の様子を撮影。
 といっても、カメラに気を取られてほとんどの人々がカメラの方を見ている。
 そこに板を担いだ人々が登場。これは演出だろう。板を担いだ人々はカメラを見ていないことからもそれが伺える。


バルセロナ:港のパノラマ」

 バルセロナの船の上から撮影した港の様子を撮影。
 移動撮影となっている。
 港が映った後、船が映っている。ナレーションでは、予定外だったことが示唆されているが、本当のところはわからない。


「コークスのつめこみ」

 カルモーの鉱山でコークスを運ぶ女性労働者たちの様子を撮影。
 重そうなコークスを一輪車にスコップで載せたりする重労働を女性が行っている様子は初めてみたので興味深い。
 当時の「労働」の一端が垣間見える。