リュミエール社作品集(44)
「スペイン:闘牛2」
バルセロナ。闘牛を撮影。
全体がスローモーションになっている。また、画面が非常に粗い。
画面が固定されているので、牛が画面外にいってしまうと、闘牛自体は見えなくなってしまう。
「剣による戦い」
日本。歌舞伎の演目「丸橋忠弥」の立ちまわりを撮影。
演じているのは市川左団次。「剣」とあるが、棒で戦っている。
終わりの方で、左団次演じる主人公が、返り血を流すために水を被る。舞台では本物の水を被れないので、被るフリをするのだが、映画では実際に水を被っている。屋外で撮影されているのは、純粋に光の問題からだと思われるが、屋外でなくては出来ない演出が施されているということになる。
「サブレーズの舞踏会」
男女一組になって踊る人々と、それを眺める人々の様子を撮影。
舞踏会といっても、社交界の華やかなイメージとは異なる。女性は民族衣装を着ており、男性も正装をしているとはいえ、高価な服を着ているわけではない。
「ダンマリーからの出発」
アイルランド。走る列車の窓から外の模様を撮影。
ほぼ窓に垂直にカメラが据えられているので、列車から近い距離にある木で画面がいっぱいになると、列車のスピードのために何が何だかわからなくなる。
「ポー:丘」(1900)
丘に集う人々の様子を撮影。
丘からはピレネー山脈を望むことができるらしいのだが、この作品では見ることができない。残念。