リュミエール社作品集(63)

「競走馬の出場」(1896)

 オーストラリア。競馬場に集う人々と、競走馬の様子を撮影。
 画面のほとんどが人々の頭(帽子)で埋め尽くされている。
 後半に馬が到着しないと、競馬場とはわからない。


「勝ち馬の紹介」(1896)

 オーストラリア。前作のレースの勝ち馬を撮影。
 まるで馬の品評会用のフィルム。馬に騎手が乗り、ひたすらフィルムに映るようにグルグルと歩く。


「日本の剣術」(1897)

 剣道の練習の様子を撮影。
 後ろでほら貝吹いたり、太鼓を叩いたりするようも映っているのだが、これは画面を埋めるための演出ではないだろうか?
 ナレーションによると、この作品を撮影したコンスタン・ジレルの仕事をルイは満足していなかったのだという。だが、理由はわからないという。そこが知りたいのだが。


「大広場」(1896)

 ブリュッセル。広場を行き交う人々の様子を撮影。
 正面に見える巨大な建造物が印象的だ。


「胸甲騎兵」(1896)

 広大な草原の向こう側から騎兵が土煙を上げながら走ってくる様子を撮影。
 広さを感じさせる構図と、ちょうどカメラの前にやってきて止まる演出など、テクニックを感じさせる作品。
 ナレーションによると、人気のある作品だったとのこと。それもわかる。