ブライトン派−イギリス

 ブライトン派の1人、ジェームズ・ウィリアムソンは「泥棒待て!」「大飲み」「火事だ!といった作品を撮影している。

 「泥棒待て!」は追っかけ映画だが、3つのショットにわたって追っかけが続けられるという点で新しい作品だった。

 「大飲み」はトリック映画だが、ジョルジュ・メリエスの作品のように固定されたカメラで舞台を撮影したものではなく、カメラが俳優の口に近づいていき、暗転することで、カメラが俳優に飲みこまれたことを示すという作品だった。

 「火事だ!」は、「火の出ている建物」「消防馬車の出動」「消防馬車の疾走」「残された人の救出」という4シーンからなっている。ショットをつなげてシーンを作り上げるという手法が使われており、編集の概念が確立されている。この作品は1903年のエドウィン・S・ポーター監督「大列車強盗」に影響を与えることになる。

 イタリアでは、映画機器開発を行い成功したがリュミエール兄弟より一歩遅れたフィロテオ・アルベリーニが、フィレンツェに映画館を開いている。