イギリス ジェームズ・ウィリアムソンの作品 1901年(1)
「The Big Swallow(大飲み)」
イギリスの映画製作者、ジェームズ・ウィリアムソンによる作品。
カメラに映っている男が、徐々にカメラに近づき、最後にはカメラを飲み込んでしまう。
リュミエール社の「列車の到着」を見て飛びのいた人がいたという伝説がある。徐々にカメラに近づいてくる男は、画面では徐々に大きくなる。実際に物体として大きくなるのではなくて大きく映っているわけだが、まるで人物が巨大化したかのようにカメラ(とカメラマン)を飲み込んでしまうというコメディと言ってもいい。
映画に自己言及した最初期のコメディといえるだろう。
「Stop Thief!(泥棒、待て!)」
イギリスの映画製作者、ジェームズ・ウィリアムソンによる作品。
肉屋の男性から肉をかっぱらった男が、犬と肉屋に追いかけられる。
どこかほんわかとした雰囲気が漂う作品。肉の臭いに釣られてかっぱらいを追いかける犬の存在のためもあるし、不自然に置かれたかっぱらいが隠れる大きな樽の存在のためもある。犯罪を描いているのだが、現実感はない。同時期の他の追いかけ映画は、もっとリアリスティックで悲壮感漂うものもある。どちらが優れているというわけではない。
(DVD紹介)
「The Movies Begin - A Treasury of Early Cinema, 1894-1913」
初期の映画を多く見ることができる5枚組みのDVD。リュミエール兄弟、エジソン社、ジョルジュ・メリエスを始め、イギリスのブライトン派と呼ばれた人々など、日本ではなかなか見ることができない作品を見ることができる。
アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。
http://dvd.or.tv/
注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。