エジソン社の作品 1905年(4)

「THE WHITE CAPS」

 白いマスクをした集団が、ネイティブ・アメリカンと思われる男性を捕まえ、肌に白い羽のようなもの(綿?)をつけて馬で引き回す。

 最後に助けがあるわけではなく、ただKKKのような集団による横暴が映し出される。もちろん、演出されているが、なかなかショッキングなものがある。

 時代はちょうど「国民の創生」(1915)の原作となる「クランズマン」が出版されようという時期だったという。当時のアメリカには今よりも明確に人種差別が存在していたことを示す作品とも言える。また、ネイティブ・アメリカンと思われる男性に粘着性の松脂のようなものを塗り、白いものをくっつけて白人のように見せるという方法は初めて見たが、当時のKKKのやり方の一端を垣間見ることができる。

 KKKを擁護するわけでもなく、批判するわけでもなく描かれるこの作品は、それゆえにパワーの持つ作品である。

 エドウィン・S・ポーターとウォレス・マッカッチョン監督作品。



(DVD紹介)

Edison: Invention of the Movies [DVD] [Import]

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映画初期のエジソン社製作の映画を大量に見ることができる4枚組DVD−BOX。各作品についての解説(英語)もあり、かなり親切な作りになっている。

注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。