ヴァイタグラフ社の作品 1909年(1)
「PRINCESS NICOTINE; OR, THE SMOKE FAIRY(ニコチン女王)」
ヴァイタグラフ社による作品。
ジョルジュ・メリエス流のトリック映画に、ストップ・モーション・アニメが加わった作品。
喫煙者が眠っている隙に、「ニコチン国の王女」が現れて、パイプの中に入り込んで邪魔をする。
小さい王女を二重露出で映し出すトリックと、巨大なパイプを作って撮影されたフィルムを組み合わせて小さい王女を表現している。また、途中でタバコの花が葉巻になるまでをストップ・モーション・アニメで表現している。
明らかに未成年の王女がタバコを吸ったり、喫煙者に煙を吹きかけられたりと、現在の視点から見ると眉をひそめる人も多くいそうな作品だが、当時の感覚では問題にはならなかったのだろう。ただし、タバコ会社の宣伝映画の意味合いもあるらしいから、一概には言えないが。
全体的にチャーミングな雰囲気が漂う作品で、トリック映画が強かったというヴァイタグラフ社の面目躍如といった作品と思われる。
(DVD紹介)
「TREASURES FROM AMERICAN FILM ARCHIVES」
アメリカのフィルム・アーカイブ所蔵の作品を収録した4枚組のDVD。
アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。
注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。