アメリカ ヴァイタグラフ社の作品 1910年
「TWELFTH NIGHT(十二夜)」
ウィリアム・シェイクスピアの「十二夜」の映画化。セットとロケを併用しているものの、舞台を撮影したような雰囲気の作品。だが、他のシェイクスピアの作品と比較するとわかりやすいストーリーもあり、12分という短い時間ながらもスムーズにストーリーを楽しむことができる。
男女の双子の女性の方が男装して、男性と勘違いされるというのが物語の根幹なのだが、この映画の男装は正直言って男性には見えなかった。
「A TIN-TYPE ROMANCE」(1910)
製作国アメリカ ヴァイタグラフ・カンパニー・オブ・アメリカ製作 ジェネラル・フィルム・カンパニー配給
出演レオ・デラニー、フローレンス・ターナー
浜辺で出会ったフィルとべスは恋人同士になり、写真を交換し合う。
物語上の盛り上がりなどはないが、全体的にほんわかとした作品で、雰囲気を楽しむものと言える。傘で通りすがりの人に見えないようにイチャつくシーンなど、何とも言えないほんわかぶりだ。当時は、映画=物語を語るものという公式が完全に出来上がっていたわけではないことが分かる。
ちなみに、犬が重要な役割を果たすが、この犬はジャンという名前で当時のヴァイタグラフの作品に多く登場して人気を得たのだという。
(DVD紹介)
「SILENT SHAKESPEARE」
サイレント期に映画化されたシェイクスピア原作の映画を集めた作品集。興味深い作品が並んでいるが、基本的に原作を知っている人向けの作品がほとんどのため、「楽しむ」のは少し難しいかもしれない。
アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。
http://dvd.or.tv/
注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。