イギリス キネト・フィルム社の作品 1910年

「A DAY IN THE LIFE OF A COAL MINER」

 イギリスのキネト・フィルム社製作の作品。

 イギリスの炭鉱掘りの様子を撮影したドキュメンタリー。

 実際に石炭を掘るところ(地下なので撮影は大変だったことだろう)のほかにも、女性の労働者が木材を積んだりする様子などが撮影されている(当時の女性も男性と一緒に働いていたことがわかる)。また、朝1人の炭鉱掘りの労働者が家を出るところから始まり、仕事を終えて、給料をもらい、家に帰ってくるという物語調にもなっている。
ラストは、石炭を暖炉で燃やしている暖かい親子の映像で終わる。これは、「このようにして皆さんの役に立っている石炭は掘られているのですよ」という説明のようでもあるが、労働者が汗をかいて働いている一方で、ぬくぬくと温まっている金持ちたちという風刺的な対比のようにもなっている。

 他にも特徴としては、働く女性の顔のミディアム・クロースアップがあるところを挙げられる。

 当時の労働風景を見ることができるという意味で、この作品は貴重だ。1人1人がランプをもらうシーン、地下へ降りるエレベーター、1つ1つが興味深い。



(DVD紹介)

「The Movies Begin - A Treasury of Early Cinema, 1894-1913」

 初期の映画を多く見ることができる5枚組みのDVD。リュミエール兄弟エジソン社、ジョルジュ・メリエスを始め、イギリスのブライトン派と呼ばれた人々など、日本ではなかなか見ることができない作品を見ることができる。

 アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。

http://dvd.or.tv/
 
注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。注意!・・・「リージョン1」のDVDです。「リージョン1」対応のプレイヤーが必要です。