D・W・グリフィスの作品 1911年(6)
「THE LAST DROP OF WATER(最後の一滴)」
D・W・グリフィス監督作品。バイオグラフ社製作。
ある夫婦と、妻の方を昔から愛し続けている男性の3人は、他の多くの人々とともに移住のために西部へと移動する。その途中の砂漠で、彼らはネイティブ・アメリカンの襲来を受ける。包囲された彼らは喉の渇きに苦しみ、夫婦の夫と彼の妻を愛する男性の2人が、水筒を抱えて水を探しに行く。
西部劇である。「THE REDMAN'S VIEW」(1909)でネイティブ・アメリカン寄りの作品を製作したグリフィスだが、この作品では古典的な西部劇そのままにネイティブ・アメリカンを荒くれ者として描いている。とはいっても、物語の主眼は窮地に陥った人々が取る行動にあり、ネイティブ・アメリカンは窮地を作り出すための道具に過ぎない。
他人の命を助けるために、最後の一滴の水(THE LAST DROP OF WATER)を他人に与えて自分は飲まないという物語にグリフィスは魅力を感じたためか、演出は平易でこれといったきらめきを感じない作品だった。
(DVD紹介)
「Biograph Shorts 」
バイオグラフ社監督時代のD・W・グリフィスの作品を集めた2枚組DVD。ほぼ15分程度の短編が、全23作品収められている。デビュー作「ドリーの冒険」も収録。
アメリカのamazonから輸入して買うことができるが、もちろん英語。それでも買いたいと思う人は、下記サイトが参考になります。
注意!・・・amazonでは「リージョン1」となっていますが、私が持っている日本国内用の「リージョン2」のプレーヤーでも再生できました。リージョンは「オール」と思われますが、実際に購入して見られなくても責任は負いません。