その他のアメリカ映画

　かつて、草創期のフランス・ゴーモン社で製作責任者として活躍した女性の映画監督であるアリス・ギィは夫と共にアメリカに渡っており、ソラックス社を設立して映画製作を行っていた。

　そのギィは、「MAKING AN AMERICAN CITIZEN」「FALLING LEAVES」といった作品を製作している。

　また、ヴァイタグラフ社では、当時人気者だったコメディアンのジョン・バニー主演の「A CURE FOR POKERITIS」といった作品が製作されている。

　カーレム社では、アメリカ初の長編映画（約１時間）とも言われるキリストの生涯を描いた作品「FROM THE MANGER TO THE CROSS」が製作されている。カーレム社では、南北戦争を舞台にした「THE CONFEDERATE IRONCLAD」も製作されている。

　ウィリアム･シェイクスピアの原作の初の長編映画（約１時間）とも言われる「RICHARD Ⅲ」も製作されている。

　またこの年、エジソン社は自宅で映画を楽しめる家庭用の映写機と、映写機に対応した２２ミリフィルム用カメラを実用化したが、普及しなかったという。操作性も対費用効果も悪かったためと言われている。

（映画本紹介）

私は銀幕のアリス―映画草創期の女性監督アリス・ギイの自伝

映画草創期に映画監督として活躍しただけではなく、ゴーモン社の撮影責任者としても活躍したアリス・ギィの伝記。解説は女性にとっての映画史ともなっており、こちらも読み応えがある。