D・W・グリフィスの作品 1912年(11)

「THE NEW YORK HAT(ニューヨークの帽子)」

 D・W・グリフィス監督作品。バイオグラフ社製作。

 母親を亡くした少女のモリーは、ボロボロになった帽子の代わりにニューヨークから到着したばかりの新しい帽子が欲しい。亡くなった母親からモリーが欲しがっているものがあったら買ってあげて欲しいと金を受けとっていた牧師は、そんなモリーの姿を見て、帽子を買ってあげる。しかし、これを見た街の人々の間でゴシップとなり、人々は牧師の元に押し寄せるが、牧師から事情を説明されて一件落着となる。

 ストーリーに少し無理があるようにも思えるが、それでも明るく軽い一篇として好感の持てる作品となっている。

 主演のモリーを演じているのはメアリー・ピックフォード(この作品を最後にパラマウントに移籍する)で、かわいそうな少女役をかわいそうに演じているが、少し過剰にも感じられる。

 ちなみに、牧師を演じているのはライオネル・バリモア。



(DVD紹介)

Dw Griffith: Years of Discovery 1909-1913 [DVD] [Import]

Dw Griffith: Years of Discovery 1909-1913 [DVD] [Import]

 バイオグラフ社所属時代のD・W・グリフィスの作品を集めた2枚組DVD。多くが1巻物(約15分)の作品が、全部で22本見ることができる。