ウォーレス・リード主演作「AT DAWN」

 リライアンス・フィルム・カンパニー製作、ミューチュアル配給。
 ドナルド・クリスプ監督、ウォーレス・リード主演。

 金持ちの女性との結婚を、女性の母親によって反対された男はフィリピンへと旅立つ。母親が死んだ後に、女性は男の元へと行こうと手紙を出す。喜んだ男は、フィリピンで出会った女性が邪魔なため、殺してしまう。

 15分の枠の中で、かなりダークなストーリーが展開される。技術的には特筆すべきところなく、字幕がなければストーリーはわかりにくいことだろう。だが、ドキっとする一瞬がある。それは、フィリピンで出会った女性を殺した男が絞首刑となり木にぶら下がるショットが、フィリピンへとやってきた女性と警察が話しているシーンに挿入されるところだ。

 映画は、映像で見せるメディアだ。この一瞬には、映像が行えることの一端が垣間見える。