キーストン社の作品「FATTY'S CHANCE ACQUAINTANCE」

 キーストン社製作 監督・主演ロスコー・アーバックル

 抑圧的な妻に辟易していたファッティは、妻が散歩の途中にベンチで眠ってしまった隙に別の女性と密会する。

 メイベル・ノーマンドと共演した数ヶ月前に製作されたばかりの作品である「MABEL AND FATTY'S WASH DAY」(1915)と内容は基本的に一緒である。撮影されている公園も同じだという。当時のキーストン社の映画作りの一端が垣間見える。

 ノーマンドと共演した作品との最大の違いは、ヒロイン役がノーマンドからミンタ・ダーフィに変わっていることだろう。ダーフィは私生活でアーバックルと結婚するのだが、映画上だとノーマンドとの方が仲の良いカップルに見える。役者というのはすごい。