映画評「GHOSTS」

 製作国アメリカ マジェスティック・モーション・ピクチャー・カンパニー製作 ミューチュアル・フィルム
 監督ジョージ・ニコルズ 製作D・W・グリフィス 原作ヘンリック・イプセン 脚本ラッセル・E・スミス
 衣装エーリッヒ・フォン・シュトロハイム
 出演ヘンリー・B・ウォルソール、メアリー・アルデン、ロレッタ・ブレイク、モンテ・ブルー

 酒飲みで梅毒を持ったアーリングは、妻との子オズワルドの他に、隣人の妻の娘レジーナの父親でもあった。アーリングと妻は亡くなり、残されたオズワルドはレジーナと愛し合うようになり・・・。

 ヘンリック・イプセンの戯曲を元にして作られた作品である。製作にグリフィスの名前があるが、当時のグリフィスは「國民の創生」(1915)に夢中で、どれほどこの作品に関わったかは不明だ。

 梅毒によって脳が侵されたウォルソールの迫真の演技が最大の見所で、オーバーではあるがオーバーすぎず狂気を表現している。