イギリス映画 アメリカからのブロック・ブッキングの圧力

 製作が停滞気味だったイギリスに、アメリカからブロック・ブッキングの圧力がかかってきた。当時イギリスは世界二位の映画市場を有しており、そんなイギリスにハリウッドの大手が目を向けた形である。トライアングル社(解散後は、パラマウント社)が特に大きな圧力をかけた。

 対するイギリスはアメリカからのブロック・ブッキングの圧力に何も対抗できなかったと言われている。1916年には娯楽税が増額され、映画館は入場料を値上げしなければ経営できず、多くの映画館が閉館した。また、上映作品の一定割合をイギリス映画のするクォーター制の導入を検討したが実現しなかった。

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)

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