ドイツ映画 映画界の再編成

 第一次大戦の影響を受け、一時混乱に陥ったドイツ映画だが、再組織化され映画製作行われた。ドイツの映画界の再編成において特色といえるのは、政府の指導のもとに強引に行われたという点だろう。

 この年、クルップを始めとする大会社の出資で、ドイツ・リヒトビルト(DEULIG)が誕生している。社長には右翼政治家アルフレート・フーゲンベルクの片腕ルドウィッヒ・クリッチュが就任した。クリッチュはフーゲンベルク・コンツェルンの出版事業も担当する人物だった。ドイツ・リヒトビルトは、国策に沿った映画製作を第一としたという。

無声映画芸術の開花―アメリカ映画の世界制覇〈2〉1914‐1920 (世界映画全史)

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